南海トラフ地震を想定して行われた京都市の対策本部運用訓練(2013年1月撮影、京都市中京区)

南海トラフ地震を想定して行われた京都市の対策本部運用訓練(2013年1月撮影、京都市中京区)

 南海トラフ地震が発生した時、京都や滋賀に暮らす私たちには、どんな行動が必要なのか。また、どのような備えが日ごろから求められるのか。

■緊急地震速報から、激しく揺れるまでには時間差が

 紀伊半島沖の太平洋を震源とする南海トラフ地震の場合、緊急地震速報から大きな揺れまで、京都や滋賀では20~30秒ほどの時間差があるという。とっさの行動は限られるが、ビルのガラス窓の下から離れる▽火を無理に消そうとせず、調理中の鍋から離れる▽エレベーター内なら各階のボタンを押し、閉じ込めを防ぐ-などがある。

 関西大の河田恵昭教授(危機管理)は「その場をできるだけ動かないようにすることが大切だ」と強調する。南海トラフ地震では立っていられない強い揺れが最低1分は続く。

 屋外の場合は街路樹や柱などにつかまって身を守り、屋内にいた場合は「柱や低くて重たい家具にしがみつき、身を守ってほしい」と説明する。

 深夜の発生を考えると、寝床の周囲に倒れやすい家具は置かないことも重要。車を運転中に揺れを感じたら「追突されないよう、慌てずゆっくりと路肩に止めて」と語る。

■日ごろから大地震の際に集まる場所を決めて

 固定電話やスマートフォン、携帯電話の音声通話は利用困難だ。災害伝言ダイヤル(171)や災害伝言板(ウェブ171)は、伝言や文字情報を録音・登録しておくと、自分の電話番号を知っている人が再生できる。事前に使用方法を確認しておくと良い。また、LINEなどのSNSは使える可能性が比較的高い。

 停電でテレビや自宅のパソコンは見られないため、情報入手はスマホなどからのネット接続やラジオに頼ることになる。

 通信インフラや防災情報システムに詳しい兵庫県立大の浦川豪准教授は、「通信インフラの被害に対し、市民にできる技術的な備えは少ない」とする。地震発生時に通勤や通学で家族がばらばらになっていることなどを想定すると、「地震の際に家族で集まる場所を決めておくなど、事前のアナログな備えが大切になる」とアドバイスする。

■深刻な物資不足になるため、家庭での備蓄は十分に

 国や自治体は、家庭での食料や飲料水の備蓄を3日、可能なら7日分と推奨する。

 備蓄食は、保存可能期間が長い缶詰や乾パン、インスタントラーメン、アルファ化米、チョコレートなどがある。時々、新しい備蓄食を購入し、古いものは食べて、入れ替えるのが望ましい。

 1日当たりの飲料水は、国は「1人3リットル」を目安としている。4人家族なら3日分で36リットル、7日分で84リットルとなる。

 そのほか、救急用品やトイレットペーパー、ライター、カセットこんろ、懐中電灯、携帯トイレ、ヘルメット、軍手、マスクなどがあるとよい。