秘仏が公開される賀善寺の本堂(京都府南丹市日吉町中世木)

秘仏が公開される賀善寺の本堂(京都府南丹市日吉町中世木)

 安土桃山時代から京都府南丹市日吉町中世木の賀善寺で守り、受け継がれてきた秘仏「十一面観世音菩薩像」が33年ぶりに公開される。公開日時は4月13日限定で、わずか数時間。地元住民は講演会や法要を催し、「地域が誇りとしてきた宝の魅力を多くの人たちに伝えたい」と願っている。

 同寺は平安時代の大同年間(806~10年)の創建で行基が開いたとも伝えられる。戦国時代に明智光秀が周山城(京都市右京区京北)を築城した際、本堂の柱が供出する対象となり、焼き印が押されたが、その長さが短かったため、収奪を免れたという。

 菩薩像は本尊で両脇に多聞天と広目天の2像を配し、南丹市の指定文化財となっている。左手にハスの花を挿した花瓶をもち、安土桃山時代の作とされる。33年に1度、開扉され、近年では1986年に行われ、稚児行列などが集落を盛大に練り歩いた。

 地元住民が「賀善寺御開扉奉賛会」をつくって準備中だ。3月21日午後1時半から中世木公民館で、賀善寺の隣にある念仏寺の小泉顕雄住職が開扉の意義や仏教について語る。13日の秘仏の公開は午前11時からの法要を終え、午後4時まで。

 奉賛会の吉田辰男代表(67)は「貴重な機会に多くの人に見ていただきたい。開扉を機により一層、住民が一丸となって地域活性化に向けて取り組んでいきたい」と話した。