「緊急移住宣言」と記されたポスターの見本(南丹市役所)

「緊急移住宣言」と記されたポスターの見本(南丹市役所)

 緊急事態宣言ならぬ緊急「移住」宣言を発令-。京都府南丹市は、新型コロナウイルス禍で、密を避けられる地方への関心が高まっているのを踏まえ、「緊急移住宣言」と銘打ったポスターを作った。過疎を逆手に取り、「住むだけでディスタンス」と遊び心たっぷりに魅力を訴えている。

 同市への移住促進を目的に、縦80センチ、横60センチのポスターを100枚作成。自然豊かでバーベキューができる庭付きの住環境を念頭に「毎日がアウトドア」、家庭菜園などを楽しめることから「気付いたら勝手に外出自粛」と、南丹での暮らしぶりを表現する。


 密集とは縁遠い半面、お裾分けの習慣が残ることから、「心の距離は濃厚接触」と、コロナに絡めたユーモアもちりばめる。

 一方で、山間部もインターネット環境は良好で、リモートワークに適していると強調。京都市のJR京都駅までは山陰線の快速で約30分、神戸市や大阪府も遠くないと、利便性の良さもPRしている。南丹市商工課の職員が考えたキャラクター「さくらちゃん」は、「南丹暮らしがうらやましいって言われるようになりました」とアピールする。

 移住に関する2020年度の同市への相談件数は12月までに約480件で、前年同時期よりも6割以上増えた。市の支援制度を使って移住した人の数も、2月末現在で最多を更新した。


 ポスターを手掛けた南丹市秘書広報課の高屋正史課長は「住民に失礼にならないように気をつけつつ、『何を言うてんの』と目を引くものにできないかと考えた。田舎を見直してもらえたらうれしい」と話す。3月末以降、市内に加え、京都市や大阪市でも張り出したいという。