<京の知恵 しあわせの食 小宮理実>

 こんにちは。料理研究家の小宮理実です。いよいよ本格的な春の到来です。春分は昼と夜の長さが等しいと言われていますが、実際は昼の方が少し長いようですね。今年の春分は、3月20日です。

 お彼岸につきものなのはおはぎですが、春は牡丹(ぼたん)の花にちなんで「ぼた餅」と呼びます。今回は蒸したもち米をついて半ごろし(つぶが残る程度に粗くつぶす)にしたものに、刻んだ大葉を加えて「大葉入りぼた餅」にしました。甘めのぼた餅に大葉の清涼感が加わり、さっぱりといただけます。

 ご家族が集まるなら「カニかまと大葉入りのだし巻き卵」を。カニかまと大葉を軸にして、だし巻き卵を巻きあげます。中の具の彩りで、春らしいおもてなし料理になりました。

 ポテサラは「具だくさんなポテサラ」にしてみました。ニンジン、キュウリ、玉ネギ、マイタケ、千切りショウガが入っています。ショウガと手でざっくり割いたマイタケはオリーブオイルで軽く炒めて塩・こしょうを振ります。ニンジンとキュウリ、玉ネギは生のまま塩もみして加えました。ボリューム満点です。

 「ホウレン草とエノキの煮浸し」は、やわらかい春のホウレン草を使って。ホウレン草はさっと塩ゆで。エノキはフライパンで酒を加えて炒め、しんなりしたら、だし、薄口しょうゆで味を調えます。水分をしっかり絞って切り分けたホウレン草を加えて火を止めます。冷やしてかつおぶしをかけていただくのもお薦めです。

 「玉ネギとカブのグリル」はポリ袋で塩・こしょう、オリーブオイルをもみ込んで下味を付けた野菜をオーブントースターで10分焼くだけ。ニンジンやレンコン、パプリカでもおいしくできます。

 大阪のたこ焼きを食べるまで、たこ焼きにはキャベツが入っているものだと思っていました。京都ではキャベツを使うことが多いようです。食文化の違いが楽しくてウキウキします。「キャベツ入りタコ焼き」は、私は外側がカリカリが好きなので、焼き上がってきたら、さらにオリーブオイルを回しかけています。関西人の大好きな紅しょうがも入っています。ソースや青のりはお好みで。

 家族や大切な人と春分ごはんをわいわいお楽しみください。(料理講座「幸せ運ぶフクチドリ」主宰)

ホームページ「料理研究家・小宮理実」(https://komiyarimi.com/)


◆小宮理実 こみや・りみ 1971年京都市上京区室町生まれ。おせち料理・行事食研究家。家庭で作る季節の行事食を伝えており、食育活動のほか、商品開発も手掛ける。著書「福を呼ぶ京都 食と暮らし暦」「京のおばんざい四季の味」。