金閣寺(京都市北区)

金閣寺(京都市北区)

 京都市北区の特別史跡・特別名勝の金閣寺(鹿苑寺)庭園内で、現状変更許可の届け出に記載のない工事が行われていた問題で、工事は大量の切り土が発生する規模だったとして、市埋蔵文化財研究所の研究員東洋一さん(64)らが15日、金閣寺に対して原状回復などの行政指導をするよう文化庁に申し入れた。

 この日、京都市内で会見した東さんや代理人弁護士によると、京都府と京都市が昨年行った現地調査に基づく測量図と、1988年の測量図を1級建築士に比較分析してもらったところ、庭園内の土壇部分が最大で高さ74センチ削られ、土の量は350立方メートルに及ぶ可能性があることが分かった、という。土壇については一部研究者から、室町時代に足利義満が建立した七重塔「北山大塔」の基壇の可能性が指摘されている。

 文化財保護法では史跡・名勝の現状変更には文化庁長官の許可が必要と定める。申し入れ書では、切り土は現状変更届に記載の無い園路や広場の整備で発生し、土壇そのものの保存に重要な影響を及ぼすと指摘している。

 東さんらが同庁へ申し入れるのは今回で3回目。府と京都市の調査結果では、土壇の主体部に影響はなかったが、裾部が埋設管の敷設時に削られる不適切な工事があったとしている。