ハラールに対応した日本のカレーライスを完成させた赤田晴彦社長(京都市中京区)

ハラールに対応した日本のカレーライスを完成させた赤田晴彦社長(京都市中京区)

 京都市中京区のカレー専門店が、食材や調理法などをイスラム法に従う「ハラール」に対応した日本風カレーの提供を始める。メニュー化に協力した京都ハラールネットワーク協会(同区)によると、府内でハラールカレーを出す現地仕様の店はあるが、ムスリム(イスラム教徒)から「日本のカレーライスを食せる店が少ない」との声が上がっていた。日本風を掲げるカレー専門店がこの思いに応えた。

 「カレーハウスCoCo壱番屋」を展開する壱番屋(愛知県)がハラール対応店を東京都内に出すなど先駆例はあるが、府内では珍しい試みという。

 中京区三条通西大路西入ルのカレー専門店「赤田屋」。同店のカレーは3日間煮込んでとろりとさせた甘辛いルウが特長。ハラールカレーの食材は牛肉とし、協会を通じて、ムスリムが忌避する豚肉やアルコール由来の成分が入っていないルウや、ハラールに則り適正に処理された牛肉を入手した。

 一度でも豚肉を触った調理器具や食器は禁忌。鍋、包丁、まな板、スプーンを新調し、トッピングの揚げ物で使う油も含め、使用を一般客と分ける。

 赤田晴彦社長(55)が5カ月間の試行錯誤を経てレシピを完成させた。こくと深みを出すのに苦労したが、普段の店の味とほぼ変わらないとろとろの日本風カレーに仕上げた。

 3月中旬に提供を始める。赤田社長は「ムスリムの方が食事を楽しめる場所をつくりたいという一心で頑張った」。協会の野山博子代表理事は「カレーの本場の人たちにも、今や『日本人の国民食』と呼ばれるカレーライスは別物の食文化に位置づけられて人気が高まっている」と話す。

 「ハラール認証」は受けていないが、協会の指導を継続して受ける。価格は800円程度。繁忙時間以外の午後1~2時半と6~9時半の提供を予定する。赤田屋075(354)6985。