国内最高路線価の付近にあたる東京・銀座。新型コロナウイルスの感染拡大により、商業地で地価の下落が目立った

国内最高路線価の付近にあたる東京・銀座。新型コロナウイルスの感染拡大により、商業地で地価の下落が目立った

 国土交通省が23日発表した1月1日時点の公示地価は、全用途の全国平均が前年比0・5%減と2015年以来6年ぶりに下落に転じた。変動率プラスの都道府県は前年の24都道府県から、北海道や宮城県、福岡県など7道県に減少。新型コロナウイルスの感染拡大による観光需要の減退や飲食業の不振が影響し、特に三大都市圏(東京、大阪、名古屋)の商業地で1・3%減と下落幅が大きかった。

 全国平均の商業地は0・8%減で7年ぶり、住宅地は0・4%減で5年ぶりにそれぞれ下がった。国交省は、商業地については新型コロナ禍による店舗やホテルの需要減退など、住宅地については雇用環境の悪化で需要が弱含みであることをそれぞれ要因に挙げた。

 商業地の下落率上位10位のうち八つは、外国人観光客に人気のスポットが多かった大阪市中央区の「ミナミ」と呼ばれる地点が占め、下落幅は28・0~14・4%と2桁に達した。前年は44・9~17・6%の上昇幅だっただけに、インバウンド需要の消滅による急降下ぶりが目立った。

 一方、リゾート地として人気が根強い北海道倶知安町や、オフィス需要が堅調な福岡市などが商業地で上昇率の上位に入った。

 商業地の国内最高価格は東京都中央区銀座4丁目の地点で7・1%減の1平方メートル当たり5360万円だった。