ALS患者嘱託殺人事件の本紙報道

ALS患者嘱託殺人事件の本紙報道

 関西を拠点にした優れた報道活動を顕彰する「坂田記念ジャーナリズム振興財団」は23日、第28回坂田記念ジャーナリズム賞の第1部門(スクープ・企画報道)の新聞の部に、京都新聞社取材班の「筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者嘱託殺人事件の一連の報道」を選んだと発表した。

 取材班は、ALS女性患者を医師2人が死亡させたとされる嘱託殺人事件で、女性の生前の葛藤や遺族の思い、会員制交流サイト(SNS)でつながった医師の言動などを報道。難病患者を追い詰める社会の偏見を指摘し、生きる権利の保障を訴えた。

 選考委員会は「重いテーマを粘り強く徹底取材し、事件の社会的背景まで掘り下げた模範的なジャーナリズム」と指摘。医療・福祉の現場関係者や宗教学者ら幅広い専門家へのインタビュー連載は「読者が考えるときに参考になる情報提供になっている」と評価した。

 放送の部は、朝日放送の「シリーズ老障介護」と、関西テレビの「ザ・ドキュメント『未ダ知ラナイ』『学校の正解』」、毎日放送の「映像’20支え合い~中国残留邦人と介護施設~」を選んだ。

 特別賞は、神戸新聞社の連載「いのちをめぐる物語」を通した終末期を考えるキャンペーン報道など5件を選出した。

 表彰式は26日に大阪市北区のクラブ関西で行われる。