三洋化成工業は5日、新型リチウムイオン電池(LiB)を開発する慶応大発ベンチャー、APB(東京)と資本業務提携したと発表した。大規模な研究開発投資を実施し、次世代電池の有力株の一つ「全樹脂型電池」の実用化を加速する。

 APBは、日産自動車の電気自動車「リーフ」の開発を主導した堀江英明・慶大特任教授が中心となり、昨年10月に設立した。堀江氏は、LiBの電極材料を金属から樹脂に変えた新型電池を開発。従来品より安全性が高まり、電気容量を大幅に増やすことが可能となった。

 三洋化成は、この新型電池の開発に協力し、実用化の突破口となる界面制御技術を提供した。すでに昨年末から試作品の出荷を始めている。まずはビルや発電所などに設置する大型定置電源向けで用途を開拓する。

 今回の資本業務提携で三洋化成はAPBの大株主となり、今後10年で100億円規模の研究開発費を投じる方針。同時に協業先も広げ、新たな事業モデルの構築も進める。