賞味・消費期限当日まで販売している商品コーナー(京都市伏見区・デイリーカナートイズミヤ伏見店)

賞味・消費期限当日まで販売している商品コーナー(京都市伏見区・デイリーカナートイズミヤ伏見店)

 食べられるのに廃棄される「食品ロス」の削減に向け、京都市が市内のスーパーに加工食品などの販売期限を賞味・消費期限ぎりぎりまで延長するよう呼び掛けたところ、少なくともスーパー大手6社が取り組みを始めた。市は2年連続で実施した社会実験で販売期限延長による効果を確認しており、実験結果が商慣習の見直しを後押しした。

 小売業界では、製造日から賞味・消費期限までの残り日数が一定期間を過ぎると廃棄する商慣習がある。市は商慣習が食品ロスに与える影響を調べるため、2017年と18年に市内のスーパーの協力を得て社会実験を実施。販売期限を賞味・消費期限当日まで延長したところ、廃棄数は17年で約1割、18年で約3割減り、売上も増えた。

 実験結果を受けて市は今年7月に市内でスーパーを経営する63社との意見交換会を開催し、販売期限を延長するよう要請した。新たにダイエー(東京)やイオンリテール(同)など大手6社が期限当日や前日などに延長し、販売期限を延ばした業者は46社と7割を超えた。

 イズミヤ(大阪市)はこれまで期限まで1カ月を切った加工食品などを廃棄していた。社会実験にも参加し、効果があったことから、9月末から市内10店舗で期限当日まで販売するようにした。同社は大阪府や兵庫県、滋賀県などでも店舗を持つが、こうした取り組みは現時点で京都市内だけという。

 市内の食品ロス発生量は約6万4千トン(17年度)で、近年は横ばい傾向が続いている。同社総務部長代理で日本チェーンストア協会関西支部参与の斎藤敬さん(58)は「今後も京都市と連携し、食品ロスを少しでも減らしたい」と話している。