厚労省幹部らから謝罪を受ける建設アスベスト京都訴訟の原告ら(京都市南区・京建労会館)

厚労省幹部らから謝罪を受ける建設アスベスト京都訴訟の原告ら(京都市南区・京建労会館)

 建設現場でアスベスト(石綿)を吸い込み、肺がんや中皮腫などを発症した京都府内の建設労働者25人の本人や遺族が、国や建材メーカーに損害賠償を求めた訴訟で、国や多くのメーカーの賠償責任が確定したことを受け、厚生労働省の幹部が25日、京都市内で原告らに「深くおわび申し上げます」と謝罪した。原告らは一日も早い問題解決を求めた。

 田村憲久厚労相は新型コロナウイルス対策や国会対応で多忙として厚労省幹部ら3人が同市南区の京建労会館を訪れ、原告12人や弁護団らと面会。同省の小林高明大臣官房審議官が「判決を大変重く受け止めるとともに、原告の皆さまに対して責任を感じています」と田村厚労相の謝罪文を代読した。

 室内には10年前、訴訟の原告団結成時に撮影した写真が飾られた。その中で村山晃弁護団長と固く手を握る原告団長と副団長2人を含め、元労働者の原告12人が訴訟の途中で亡くなった。村山弁護団長は「この日を迎えることなく亡くなるなんて、そんな悲しいことはない。こういう思いを皆さんにさせないでほしい」と強調。原告の中尾知満さん(79)=長岡京市=は「(第2次提訴で)訴訟中の原告の早い解決をお願いしたい」、義經若枝さん(72)=京都市南区=は「国が率先してメーカーに働き掛け、補償基金を設立してほしい」と訴えた。