南丹市役所

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 京都府南丹市の学校給食で、カメムシや金属片などが混入する事案が過去10年で10件あったことが分かった。保護者に説明はしたが、報道機関に対する資料提供やホームページへの掲載はしていなかった。過去の対応について市教委は「公表する発想がなかった」としており、今後は「事案ごとに公表の必要性を考える」と話す。


 今月17日に園部小の児童がチャーハンを食べてはき出したところ、直径1センチの金属片が見つかった。保護者の情報で京都新聞社が市教委に取材し、事実が判明した。


 過去について市教委は、資料が残る2011年以降、園部小の事案を含めて10件起きていたと明らかにした。白い固まりが見つかって食事をやめたが、調査でアミノ酸と分かった事案も別に1件あった。混入物はプラスチック片や約1センチのステンレス片などだった。うち20年は4件で、カメムシやバッタの一部が見つかるなどした。10件の事案いずれもけがや体調不良はなかった。児童、生徒に出す前に見つけて提供をやめたケースもあった。


 保護者に伝えて謝罪する一方、対外的な発表はしなかった。理由について市教委は「保護者対応や再発防止に意識が向かい、公表する発想がなかった」と説明する。


 給食の問題に詳しい元文部科学省学校給食調査官の田中延子淑徳大客員教授は、一律の発表は不安をあおりかねないとした上で「ずさんな管理が原因で起きた場合などは公表し、注意を促すべき」との見解を示す。農産物には虫が付く可能性があることなどをホームページ上で説明している兵庫県西宮市の対応が参考になるとも指摘。「市の考えをきちんと示すことで、混入があった場合でも納得が得られやすくなる」と述べた。