「亀岡牛コロッケ」(右)と「美山牛乳を使ったミルククリーム」

「亀岡牛コロッケ」(右)と「美山牛乳を使ったミルククリーム」

注文を受けてからパンに具材を挟む古屋さん(亀岡市安町・カメオカハサムコッペパン)

注文を受けてからパンに具材を挟む古屋さん(亀岡市安町・カメオカハサムコッペパン)

 京都府亀岡市の市役所や城西小にほど近い住宅街にガラス張りのパン屋「カメオカハサムコッペパン」がたたずむ。厨房(ちゅうぼう)をのぞくと、ころんと丸いパンにナイフを入れ、亀岡産の食材をたっぷりと挟む店主の姿。「よくあるコッペパンは一つでおなかいっぱいになる。具材が主役の小ぶりなパンが作りたくて」

 元々は大阪府内で勤める会社員だった古屋曜さん(43)が2015年春に開業。亀岡には祖母宅があって幼い頃からよく通い、「里山の風景や豊かな食材に恵まれたまち」と店を構えた。飲食業の経験はなく、パン作りはほとんど独学だった。会社員時代、商品開発に携わった経験を生かし、総菜系からスイーツ系まで多彩な14種類を展開した。

 お薦めは、ふわふわのパンがぱっくり口を開けるほどボリュームがある「亀岡牛コロッケ」。店内で揚げるコロッケには地元特産の「蛇ノ目ソース」が染み込む。美山牛乳のミルククリームや丹波大納言小豆の粒あんを挟んだ商品も人気だ。作っているところも含めて楽しんでほしいという願いや、食品ロス削減のため、注文を受けてから一つずつ手作りする。

 テークアウト専門で、天気のいい週末はサイクリングやツーリング中に立ち寄った客に「どこか景色のいいところない?」と尋ねられることも。亀岡盆地を一望できる「かめおか霧のテラス」や、桜が満開の時季を迎える七谷川でいただくのが店主の一押しだ。

 商品開発を学ぶ高校生を受け入れたり、店内をアトリエに見立てて芸術家の作品を置くアートイベントに参加したりと、地域活性化にも一役買っている。古屋さんは「この店を広げるよりも、地域の方と一緒になって亀岡の魅力を伝えていきたい」と謙虚に語る。

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 カメオカハサムコッペパン 京都府亀岡市安町中畠167。日・月曜と祝日定休。午前9時半~午後3時(売り切れ次第終了)。0771(25)5218