公認キャンプ地として、大会を盛り上げようと掲出されたラグビーW杯のポスター(大津市役所)

公認キャンプ地として、大会を盛り上げようと掲出されたラグビーW杯のポスター(大津市役所)

 9月に開幕するラグビーのワールドカップ(W杯)日本大会を前に、フィジー代表チームの公認キャンプ地である大津市が気をもんでいる。受け入れ準備を本格化しようとしていたところへ、同国を含む太平洋地域の選手がW杯のボイコットを検討していることが報じられたため。市は練習グラウンドの付属施設の整備などを予定しており、「影響が広がってほしくない」との思いで事態を見守っている。

 大津市は昨年4月、ウェールズとフィジーのキャンプ地に内定し、7月に正式決定した。1次リーグの期間(9月20日~10月中旬)中、両国から選手とスタッフ合わせて30~50人が訪れる予定だ。

 ところが、フィジーを含む太平洋地域のプロ選手で構成する選手会が今月1日、国際統括団体のワールドラグビー(WR)が新設を計画する国際大会に同地域のチームが含まれないことに抗議し、W杯のボイコットを検討していると表明。波紋が広がった。

 市が4日にW杯大会組織委に問い合わせたところ、選手会に所属する選手は一部であり、チームとしての参加に支障はないとみて「予定通り準備を進めてほしい」との回答があったという。

 W杯に向け、市は練習グラウンドにキャンプ地の規格に合ったゴールや選手用のロッカー、セキュリティーフェンスなどを新設する。新年度一般会計当初予算案に関連費4600万円を盛り込んだ。併せて、選手との交流イベントや応援態勢を検討するため、スポーツや観光の関係者、住民などでつくる推進委員会を近く設置する。

 市の担当者は「万全の態勢で選手たちを受け入れられるように大会組織委と連携を密にし、(ボイコットの)影響はないとの前提で準備を進める」と話す。今後の推移を注視しつつ、「まち全体で大会を盛り上げ、地域スポーツの振興や観光の魅力発信にもつなげたい」としている。