彦根市のマンホールの拓本を取る中田さん(彦根市尾末町、市民会館)

彦根市のマンホールの拓本を取る中田さん(彦根市尾末町、市民会館)

 全国のマンホールの拓本を取っている中田芙紗さん(83)=奈良県宇陀市=が5日、彦根市を訪れた。彦根城が位置する金亀山にちなんだ亀甲柄を配したマンホールを拓本し、歴史を感じさせるデザインに見入った。

 中田さんは40歳の時に米文学者の夫についてアメリカに渡り、研究補助として石碑の拓本を取り始めた。帰国後は大阪府内の拓本団体で活動していたが、70歳の時、デザインが多様なマンホールの魅力に気付き、銅鏡の文様や縄文土器など歴史的なデザインを中心に拓本を集め始めた。

 これまで全国で100カ所以上を訪れた中田さんは、祖先が彦根藩士だったといい、在庫のマンホールを彦根市から借りて市民会館(同市尾末町)で作業した。亀甲柄や橘の木を配した直径90センチのマンホールに和紙を貼り、タンポで墨を塗って拓本を取った。

 中田さんは「印刷より仕上がりに味があるのが拓本の魅力。歴史ある彦根で作業できて良かった」と話していた。