河川整備計画変更原案への意見を述べる住民(27日午後、大津市におの浜1丁目・ピアザ淡海)

河川整備計画変更原案への意見を述べる住民(27日午後、大津市におの浜1丁目・ピアザ淡海)

 国土交通省近畿地方整備局は27日、大戸川ダム(大津市)整備を盛り込んだ淀川水系河川整備計画の変更原案について住民から意見を聴く公聴会を、大津市のピアザ淡海で開いた。6人の公述人が意見を述べ、豪雨対策として同ダムの早期着工を求める立場と、ダムの治水効果を疑問視する立場の両論が出された。

 公聴会は河川法に基づく手続きで、21人が傍聴した。公述人のうち大津市の70代男性は、大戸川流域では2013年の台風18号で橋の流出や道路崩壊などの被害が生じたとし「一刻も早く枕を高くして眠れるよう、ダム整備を強く望む」と訴えた。同市の60代男性も、気候変動が災害リスクを高めているとし「ダムを治水の根幹に据えた対策が必要」と述べた。

 一方、同市の別の男性は、同ダムが下流域の洪水防止に発揮する効果は小さいとし「新たに建設するより、既存ダムの有効活用の方が早く安価に洪水調節できるのでは」と疑問を投げかけた。同市の女性は、ダムの緊急放流で犠牲が生じた18年の西日本豪雨を挙げ「異常気象の今だからこそダムは危険」と建設撤回を求めた。

 公聴会は28日、京都市内でも開かれる。同整備局は13年の台風18号時の雨水を安全に流下させることを目標に、事業凍結していた大戸川ダムの整備推進などを今年2月、淀川水系河川整備計画の変更原案に盛り込んだ。