<京の知恵 しあわせの食 小宮理実>

 こんにちは。料理研究家の小宮理実です。日に日に暖かくなり、気持ちも華やいできますね。今回はシイタケにスポットを当ててみました。シイタケの旬は秋というイメージがありますが、「春子(はるこ)」と呼ばれる春のシイタケは冬の寒さの中でうま味を蓄え、肉厚でおいしいといわれています。

 一押しは「肉厚シイタケのフライ」です。軸の固いところだけを切り落として塩・こしょうを振り、小麦粉、溶き卵、目の細かいパン粉をまぶして油で揚げます。包丁を入れるなら揚げてから。トンカツソースと和がらしを同量まぜて、付けていただきます。

 「卵豆腐のシイタケあんかけ」は、市販の卵豆腐をごちそうに。鍋に水とシイタケの薄切り、シメジを入れて加熱。キノコのうまみを引き出したところへ酒、薄口しょうゆ、水溶き片栗粉を加えてとろみを付けます。仕上げに三つ葉を加え、卵豆腐にたっぷりとかけます。キノコと三つ葉の香りが格別です。

 手軽なのは「シイタケしらすのチーズ焼き」。軸を落としたシイタケの内側にしらす、とろけるチーズをのせてオーブントースターで焼くだけ。簡単なのに、いくつでも食べたくなる味わいです。香り良い青のりをかけてどうぞ。

 「シイタケと葉ワサビのおろしあえ」は、油をなじませたフライパンで葉ワサビとシイタケを軽く炒め、酒、しょうゆを加えていり焼きにします。汁気を絞った大根おろしであえながらいただきます。

 私も子どもの頃はシイタケが苦手だったのですが、「シイタケの鶏みそ肉詰め」ならお子さんにも気に入ってもらえるでしょう。鶏ももミンチの肉団子は、みじん切りにしたシイタケの軸の部分と白ネギが入っています。溶き卵をつなぎに、おみそを加えてよくまぜます。シイタケの内側に軽く薄力粉を振り、肉団子をのせて形を整えます。油を引いたフライパンで肉側から焼き、焼き目が付いたら返してフタをします。白ネギを一緒に焼いて添えました。

 「シイタケのワンタンスープ」は鍋に水と鶏がらスープのもとを加え、薄切りのシイタケとみじん切りの白ネギを入れ、中火で5分加熱します。ワンタンの皮を広げながら加え、透明になったら完成です。器に入れたらラー油を落として。つるんとして喉ごしも良く、ほっとするスープです。

 春のシイタケはおいしいたけ! たくさんの笑顔があふれますように。(料理講座「幸せ運ぶフクチドリ」主宰)

ホームページ「料理研究家・小宮理実」(https://komiyarimi.com/)


◆小宮理実 こみや・りみ 1971年京都市上京区室町生まれ。おせち料理・行事食研究家。家庭で作る季節の行事食を伝えており、食育活動のほか、商品開発も手掛ける。著書「福を呼ぶ京都 食と暮らし暦」「京のおばんざい四季の味」。