東京で催されたスピーカーオーケストラのステージ。多くのスピーカーを駆使することで音が立体的に浮かび上がってくる(2016年3月、アンスティチュフランセ東京)

東京で催されたスピーカーオーケストラのステージ。多くのスピーカーを駆使することで音が立体的に浮かび上がってくる(2016年3月、アンスティチュフランセ東京)

 舞台と観客席に設置した24台のスピーカーで電子音響音楽を立体的に奏でるコンサートが8、9の両日、京都市中京区の京都芸術センターで催される。こうした演奏手法は「スピーカーオーケストラ」とも呼ばれ、関西での上演は珍しい。声や街の音を電気的に加工し再構成するフランス発祥の作曲法を基に作られた音楽を演奏する。

 作品はいずれも、仏国立放送局のラジオ技師だったピエール・シェフェールさんが約70年前に創始した作曲法「ミュージック・コンクレート(具体音楽)」にルーツを持つ。同音楽は人と動物の声、街や自然界にあふれる音、電子音など楽器以外のあらゆる音を素材とし、「音の彫刻」の異名を持つ。フランスを代表する現代作曲家のオリビエ・メシアンさんやピエール・ブーレーズさん、武満徹さんらも制作を手掛けている。

 観客を囲むようにスピーカーを配置した会場で、かつふじたまこさん、吉原太郎さん、石上加寿也さんなど同音楽の作曲家が、音量やどのスピーカーを鳴らすかを操作するライブ演奏を行い、立体的な音響空間を立ち上がらせる。かつふじさんは「飛び出し絵本のように浮かび上がり会場を満たす『音の海』に身を委ねて」と話す。

 8日は午後6時、9日は午後5時から。両日ともシェフェールのドキュメンタリー映画を上映し、8日は作曲家の座談会がある。1日券1500円、2日通し券2千円。問い合わせは京都芸術センター075(213)1000。