作業場でちりとりを作る塩見さん(福知山市私市)

作業場でちりとりを作る塩見さん(福知山市私市)

 京都府福知山市で建築板金業をしている塩見上さん(83)=同市石原=が、仕事で余った廃材を使ってちりとりを手作りしている。仕事で培った技術で丁寧に作っており、得意先などにプレゼントしている。「少しでも喜んでもらえれば」と話し、欲しい人を募っている。

 塩見さんは高校卒業後、さまざまな仕事を経て、タクシーの運転手を約10年間した。30歳から京都市の職業訓練校で建築板金を学んだ。同市や綾部市の建築板金業の会社で働き、36歳で独立した。屋根のふき替えや修理、ダクトの取り付けなどの仕事をしていたが、約30年前に余った廃材を見て「もったいない」と感じ、ちりとりを作り始めた。

 仕事の合間に、福知山市私市の作業場で金属の裁断や組み立てを行い、持ち手の付いたちりとりに仕上げている。1個作るのに約2時間かかるという。これまでに約300個作り、得意先や知り合いに約200個贈った。

 塩見さんは「使いやすいと評判はいい。作るのに時間はかかるが、使う人に喜んでもらえればうれしい」と話す。

 仕事は長男に引き継ぎ、塩見さんも昨年まで現場に出ていたが、今年からは家族からの要望もあって作業場で留守番をすることが多い。「今でも現場に出て仕事をしたい。じっとしていられず体や手を動かすのが好きなので、今後もちりとりを作り続けたい」とほほ笑む。

 ちりとりは約100個残っており、希望者には無料で贈るという。