GPSを使って発見した認知症の高齢者役の男性(左から2番目)に声を掛ける参加者=京都府宮津市浜町

GPSを使って発見した認知症の高齢者役の男性(左から2番目)に声を掛ける参加者=京都府宮津市浜町

 外出して行方不明になった認知症の高齢者をGPS(衛星利用測位システム)を使って探す京都府丹後地域初の広域訓練が5日、みやづ歴史の館(宮津市鶴賀)を拠点に行われた。府や丹後2市2町の関係機関から約80人が参加し、高齢者の位置情報を基に早期発見に向けた連携を確かめた。

 行方不明者の情報を自治体や警察などが共有して捜索する「SOSネットワーク」の一環。認知症の人が地域内外を行き来する可能性を踏まえ、GPSの有無による捜索時間を比較しようと実施した。

 訓練は市販のGPS端末を携帯する男性2人と持たない男女2人の所在が分からなくなり、うち2人は路線バスや鉄道を使って宮津市内から京丹後市や伊根町に向かったとの想定で始まった。参加者たちは4班に分かれ、対象者の服装や身体的特徴、スマートフォンに表示される位置情報を確認しながら探した。うち与謝野町の班は不明者情報を頼りに宮津市内を探す方法からGPSの使用に切り替えると約5分で保護でき「あるのとないのとでは全然違う」と、GPSの効果を実感していた。

 府丹後保健所によると、管内の高齢化率(昨年度末36・7%)は府内で最も高いが、GPS端末の利用状況は20件にも満たないという。同保健所は「訓練でGPSの有効性を知ってもらえた。自治体によっては補助制度もあるので今後も普及を進めたい」としている。