市民しんぶんは月に2回、束になって届く。藤田雅宣さんは170戸を1人で配っている(京都市伏見区)

市民しんぶんは月に2回、束になって届く。藤田雅宣さんは170戸を1人で配っている(京都市伏見区)

1戸1戸三つ折りにして市民しんぶんを配る藤田さん(京都市伏見区)

1戸1戸三つ折りにして市民しんぶんを配る藤田さん(京都市伏見区)

 京都新聞社の双方向型報道「読者に応える」に寄せられた「市民しんぶんが自宅に届かない」という疑問を調べ、配布率が実際は約83%であることや「各家庭への配布が負担だ」という自治会の声を2月12日の紙面で取り上げたところ、読者から多くの反響が寄せられた。現行制度の改善を求める声や、町内会で工夫して解決すべきとする指摘もあった。読者からの意見を紹介し、京都市伏見区で記者が市民しんぶんを配布してみた。

 伏見区の高桑輝英さん(81)の地域では、市政協力委員が各組長に必要な部数を配り、各組長が1戸1戸配布する。高桑さんの妻が組長をしており、10軒ほどを10分以内に配り終えるという。「市民しんぶんは有益な情報が載っているので届かない人は気の毒。100%配布になってほしい」と語る。別の読者からは「市政協力委員だけで全戸配布しなくても、町内会の中で協力体制を作り全戸配布ができている地域もある」といった意見もあった。

 下京区の50代女性の住むマンションでは、市民しんぶんが1階の受付に置かれたままで半分以上は廃棄されているという。女性は「住民に確実に届かない状況は税金の無駄遣い。市は現状を把握して改善策を考えてほしい」と指摘する。

 実際に配布する市政協力委員から「後任が見つからない」と嘆く声もあった。左京区の男性(75)は10年以上市政協力委員を担い、市民しんぶんを配り続けている。「以前委員をしていた人が亡くなってからずっと自分がやっている。後任を探してもみんなに断られている。自分もあと5年できるかどうか」と気をもむ。

 4月から市民しんぶんを配ることになった左京区の女性(60)は「市は地域の人の顔が見えるということを望んでいるかもしれないが、そのままポストインで誰が配っているかも認識されていない。これをずっと続けていくのか疑問視している人は多い」とため息をついた。

 市民しんぶんの配布率が83%の背景には「市民しんぶんを配るのが大変」といった声がある。配布の負担はどれほどか。実際に配ってみた。