彦根城天守で1年間にたまったほこりを払う職員たち(2020年12月、彦根市)

彦根城天守で1年間にたまったほこりを払う職員たち(2020年12月、彦根市)

 滋賀県の彦根市や地元経済団体などでつくる「彦根城世界遺産登録にかかる検討会議」が、登録への機運醸成の取り組みや観光交通面の課題をまとめた報告書を大久保貴市長にこのほど提出した。

 同会議は、彦根城の世界遺産登録に向けた施策に多様な意見を生かそうと、市が彦根商工会議所や彦根観光協会などに呼び掛けて発足。昨年8月から会議を重ねてきた。

 報告書では、1992年に世界文化遺産暫定リストに記載されてから四半世紀が経過したが、市民の盛り上がりは十分でないと指摘。意識調査をした上でのぼり旗を駅や学校、商店街に掲げるPR活動や地元学生と協力したネット発信が有効とした。

 渋滞解消策として、近隣の高速道路インター付近の駐車場から公共交通機関で来城できるルートの設定、旧城下町における巡回バスの充実を挙げた。観光客を城内から分散させる周遊観光の仕組みも必要とした。

 世界遺産登録時についても一過性の盛り上がりにならないよう、近隣市町と連携した長期の登録記念イベントの開催を求めた。

 県と市は3月末、登録に向けた推薦書原案と保存管理計画を文化庁に提出した。それらを3者でさらに練り上げ、来夏の国内推薦と2024年の登録を目指す。検討会議の木村泰造部会長(71)は「今が登録に向けて大事な時期。市と市民が一体になって取り組みたい」と話した。