「第4波」を抑え込む力があるだろうか。

 政府は、新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」を大阪、兵庫、宮城の3府県に初めて適用することを決めた。

 各知事の要請を受け、5日から5月5日まで実施される。

 大阪、兵庫は1カ月前、首都圏では約10日前に緊急事態宣言が解除されたばかりだが、急速な感染のリバウンド(再拡大)が鮮明となり、再び強い対策に戻らざるをえなくなった。

 重点措置はコロナ対応の改正特別措置法で新設され、緊急事態宣言に至る前に集中的な対策で感染拡大を抑えるのが目的だ。

 既に3府県の感染状況は適用の目安のステージ3(感染急増)を超え、宣言発令の水準にある。

 感染が急拡大しているさなか、宣言に準じた飲食店への営業時間短縮要請や「マスク会食」などの徹底で歯止めをかけられるのか、実効性が問われよう。

 3府県は対象地域に大阪、神戸、芦屋、西宮、尼崎、仙台の6市を指定し、飲食店に午後8時までの時短営業などを要請する。応じた事業者への協力金は、事業規模に沿うよう改めるとするが、十分な水準が求められる。

 大阪府は利用客にもマスク会食を求め、不要不急の外出自粛も呼び掛ける。重点措置で命令や行政罰も可能になるが、2月末までの宣言下もほぼ同様であり、効果があがるかは未知数だ。

 関西の感染再拡大は、阪神間にとどまらない。大阪府全体でも3月末まで1週間の新規感染者は前週の2倍以上に急増。10万人当たりでステージ4(爆発的感染拡大)の基準を上回っている。大阪市の流行が波及している近郊圏域の対策が見過ごされてはなるまい。

 一方、同じく感染拡大にある山形、沖縄両県は知事が要請せず、政府は重点措置適用を見送った。ただ、全国的な再拡大傾向の要因には、感染力が強い変異株の広がりがあるとされる。いかに兆候を捉え、封じるか、自治体任せにするのでなく、政府としての主体的、戦略的な対策強化が求められる。

 大阪、兵庫に近接する京滋も感染が再拡大し、京都府の直近1週間平均は30人超と独自の目安で2段階目「厳重警戒期」に入った。

 大型連休にかけ、時短営業が広がる阪神間から飲食や行楽の客の流入もあり得る。繁華街でのモニタリング検査や変異株の分析、医療体制の拡充などで備えたい。