これに間に合うかどうか-が、映画やドラマでは恋の行方を左右する。世の通勤サラリーマン、とりわけ飲み助と夜のまちにとっても乗り…いや見過ごせない話だろう▼JR西日本が、近畿エリアの在来線で終電の時間繰り上げを検討し始めた。京都発で8本、大阪発は15本ある午前0時以降のダイヤを中心に見直し、再来年春にも改定を目指すという▼働き方改革が理由だ。終電から始発までの間に毎晩約1500人で線路を保守しているが、人手不足が厳しくなっている。終電を早めて作業時間が延びれば、休みの日を増やして確保につなげたいという▼不便だ、飲み歩けなくなる、と困惑する客も多いだろうが、こと安全を支える夜中の労苦を思えばそうとばかり言っておれない。JRと接続する私鉄・地下鉄に広がる可能性もある▼深刻化する人手不足は、各方面に及んでいる。全国の郵便局は、手紙やはがきの土曜日配達を取りやめる方向で、コンビニ業界も24時間営業の看板が揺らいでいる。身近で手厚いサービスインフラが持たなくなりつつある▼見方を転じれば、「終電が早いので」と遅い仕事を切り上げ、家族や仲間との時間を充実させる道があるのではないか。限られた夜をどう過ごすか、新しいライフスタイルの始発点になるかもしれない。