不安を抱える人の話に耳を傾ける「京都いのちの電話」のボランティア相談員(京都市内)

不安を抱える人の話に耳を傾ける「京都いのちの電話」のボランティア相談員(京都市内)

 孤独や不安を抱える人からの電話を受ける社会福祉法人「京都いのちの電話」がボランティア相談員不足に悩んでいる。昨年は1万7千件を超える電話に24時間体制で対応したが、新型コロナウイルスの影響もあり、生活不安を訴えるなど内容が深刻化している。一方で対応する相談員数は減少傾向にある。


 事務局によると、昨年は1万7775件の電話に対応した。ただ、同じ人が複数回電話している場合も含めて着信総数は約59万件に上り、電話が鳴りっぱなしの状態という。


 昨年は特に女性からの相談の多さが目立った。6月以降増え始め、10月は男性の33・1%に対し、女性は66・9%と2倍以上になった。中瀬真弓事務局長は「世の中の自殺傾向と合っている。女性の方が息苦しさを感じている」と心配する。


 内容も「人との関わりが減ってつらい」「アルバイトをクビになった」などコロナが原因で孤独を深めたり、「(コロナに)感染して死にたい」といった深刻な相談もあったという。


 電話相談のニーズは高まる一方、対応できるボランティアは減少している。「ボランティア元年」と呼ばれる1995年阪神・淡路大震災後のピーク時は約180人が登録していたが、その後、全国的に相談機関が増えたこともあり、昨年4月時点で125人にとどまっている。


 相談員になるには傾聴の基礎や心の病への理解を深めるため、2年の養成講座を受ける必要がある。中瀬事務局長は「人との出会いの大切さを感じられることもある。大切な時間を分けていただきたい」と呼びかけている。