一部宅地化し、売却が計画された公園予定地。今後どうなるか、まだ見通しが立たない(亀岡市大井町)

一部宅地化し、売却が計画された公園予定地。今後どうなるか、まだ見通しが立たない(亀岡市大井町)

 京都府亀岡市の大井町南部土地区画整理事業が約1億6千万円の資金不足に陥っている。事業主体の同区画整理組合は昨年12月、公園用地の一部を宅地化し資金を捻出することを決めたが、公園に魅力を感じ土地を購入した住民らの反発を受け撤回。組合はとりあえず事業期間を2年間延長したが、資金確保の方法が白紙に戻り、今後の見通しは立っていない。

 組合事務局を担う亀岡市都市整備課によると、事業は当初、2018年度に完成する計画だったが、補償交渉や工事が遅れ、組合は事業内容や期間をたびたび変更。事業費は当初の48億5千万円から50億8100万円に拡大し、20年度末でさらに約1億6千万円が不足する見込みとなった。

 組合は昨年12月、不足資金捻出のため、事業地内の五つの公園予定地のうち1号公園面積(1千平方メートル)の7割と、2号公園面積(約4千平方メートル)の4割を宅地として売却することを総代会で決定。今年1月、公園縮小と事業期間の2年延長を住民に通知した。

 住民らは突然の通知に反発し、2月、155人の反対署名を市と組合に提出。組合は公園縮小を撤回し、事業期間の延長のみを市に申請し認められた。同組合の田中幸雄理事長は「住民に申し訳ない。白紙から考え直したい」としている。

 公園用地売却以外の資金捻出方法としては、事業地内に土地を持つ、新住民も含めた組合員から「賦課金」を徴収する方法がある。土地購入時には、将来的に賦課金が課される可能性があることが重要事項の一つとして説明されている。ただ組合は「金銭徴収は実質厳しい」と判断し、公園縮小を計画した経緯がある。

■6回目の事業計画変更、公園は一つも完成せず

 宅地化計画が持ち上がった公園予定地横の真新しい住宅の側面には、七つの窓が取り付けられている。「明るいし、隣の公園で遊ぶ子どもを見ることもできる。そう思ってこの場所を選んだのに」。昨年2月から暮らしている会社員男性(33)は憤る。購入時の坪単価は、公園に面していない土地より10万円ほど高かったという。