石嶋さんが製作した小児用の「点滴エプロン」(京都市下京区)

石嶋さんが製作した小児用の「点滴エプロン」(京都市下京区)

 がんや心臓病の治療で長期間の点滴が必要な子ども向けに、体外の医療器具を収納する「点滴エプロン」を大阪の女性起業家が製作した。滋賀の伝統工芸品「近江上布」など地場産品を使い、長い闘病生活に彩りを添える一品に仕上げた。

 病気と闘う子どもや家族の支援に取り組む「マミーズアワーズプロジェクト」代表で、ウェブ制作などの事業会社を営む石嶋瑞穂さん(41)=大阪府池田市=が開発し、2月末から販売を始めた。

 石嶋さんは2年前に小学2年の長男が白血病になり、入院治療に付き添った。子どもは抗がん剤点滴用のカテーテルが挿入され、胸から出た管などを保護するために布製ケースを自作。市販品もなく術後すぐに必要だった経験から、病児がいる家族の負担を和らげるために製品化した。

 京都の医療機関で使われていたよだれ掛け型のカバーに着想を得て、ポケットに医療器具を収納でき、肌着としても使える点滴エプロンを作った。生地は近江上布伝統産業会館(滋賀県愛荘町)の協力を得て高級な麻を使用。裏地には大阪の泉州タオルを使い、素朴な風合いに仕上げた。

 石嶋さんは「子どもに24時間付き添う家族に心の余裕はなく、少しでも手助けしたい」と話す。青とピンクの2色で、1着2500円(税別)。同会館や専用通販サイト「マミーズアワーズショップ」で販売している。