桜が描かれた寄贈車両の前で、鍵の模型を手渡す石川さん(左)=綾部市宮代町・綾部署

桜が描かれた寄贈車両の前で、鍵の模型を手渡す石川さん(左)=綾部市宮代町・綾部署

 26年前、京都府警の交通巡視員だった娘を京都府八幡市内の交通事故で亡くした石川とよみさん(80)=福岡県=が、娘が署員として勤務した綾部署の交通安全活動に役立ててもらうため、軽乗用車1台を寄贈した。


 石川さんの長女豊田加奈さんは1993~95年、婦人交通指導員(当時)として綾部署で働いた。交通巡視員となって旧五条署に異動した95年、警察官の夫と乗っていた車が事故に遭い亡くなった。


 綾部のまちを気に入り、仕事を楽しんでいた加奈さんの思いをつないでほしいと願い、石川さんは2005年、桜の苗木を綾部署に寄贈。「加奈桜」と名付け、同署は正面玄関脇で育ててきた。


 車の贈呈式は署内であり、畑田英樹署長は「桜のイラストがある車を新たなシンボルとして交通安全に全力を尽くす」と誓い、石川さんは「安全安心のまち実現へ、署員のみなさんは生きて、生き抜いてほしい」と語った。


 八重の花が満開となった加奈桜の前で、石川さんが鍵の模型を畑田署長に手渡した。車は地域で催す交通安全教室の資材運搬に使う。