京都の大学に行く。ぼんやりと決めたものの、特にここという大学は見つかっていなかった。僕が通っていた高校は一応進学校ということになっていたので、周りには立命館や同志社を志望校にしている人が多かった。なんとなく自分もそういうところを受けるのかぁ、と適当に考えながら進路相談に行くと、何メートルも遠回りした言い回しで、無理だと思われます、と伝えられた。

 まぁ、でも『ドラゴン桜』みたいな感じで受かるんじゃないかなーと、塾に行くでも、本気出して勉強しまくるわけでもなく、毎日普通に授業を受けて、帰り道の図書館で本を借り、週に3回はTSUTAYAに通って、洋楽コーナーの棚のAから片っ端に試聴したりしているうちにあっという間に最後の夏も終わりになっていた。

 好きな音楽や小説は両手に抱えきれないぐらいになったけど、進路のことはほとんど白紙だった。そのうちに学祭のシーズンになった。なんとなく京都の学祭のことを検索していると、ひとつだけやけに気になる大学があった。その年は、ZAZEN BOYSが来るらしい。すぐにパンフレットを取り寄せた。