めまぐるしく発展する人工知能(AI)の技術を、中小製造業に導入できないか―。そんな思いから、ベンチャー企業の「アナモルフォーシスネットワークス」(京都市左京区)は、製造業向けに簡単にAIを試せる事業を始めた。モットーは「簡単に、安く、早く」。高額な費用がかかるAI導入の常識を覆し、中小企業の未来を先端技術で支える。京都大発の注目のスタートアップだ。



 炭谷翔悟社長は同志社大で、数学と物理の面白さに目覚め、勉強に没頭した。京都大大学院に進み、熟練職人の技巧や手法などのノウハウを定量的に評価・模倣するAIを研究。実社会でAI技術が活用できると確信した。一方で、導入に必要な学習データの収集とモデル作成の技術の蓄積が製造業には少なく、活用が進んでいない。このギャップを埋めるため「誰もが簡単に使えるAI」を目指し、学生カフェで出会った京大生や立命館大生らと起業した。



 当初は、ハードウエア会社に対し、AIをシステムに組み込んでもらうよう営業していたが、現場の要望に直接応えるのが難しかった。そこで昨春……