滋賀県の返礼品が並ぶふるさと納税の紹介サイト。県は本年度から新たなサイトも利用し、寄付の受け入れ間口を広げる

滋賀県の返礼品が並ぶふるさと納税の紹介サイト。県は本年度から新たなサイトも利用し、寄付の受け入れ間口を広げる

 滋賀県は本年度、県への寄付額が全国ワースト2位と振るわないふるさと納税のてこ入れを図る。寄付額10倍増を目指し、返礼品の上限額を引き上げて豪華にし、メニューも多様化する。県はこれまで、全国で過熱する返礼品競争には距離を置いてきたが、新型コロナウイルスによる観光不況が地場産品の売り上げを直撃しており、産業振興と税収確保の必要性から「背に腹は代えられない」とかじを切る。

 総務省の「ふるさと納税に関する現況調査結果」によると、2019年度に滋賀県が受け入れた寄付額は170万円(74件)で47都道府県中46位。1位の佐賀県は9億5300万円で、近隣の京都府4億4300万円、奈良県1億5900万円と比べても差が大きい。

 これまで県は「使途に共感してもらえる人から寄付を募りたい」(企画調整課)として、寄付額1万円以上の県外在住者に対する返礼品単価の上限を一律2千円に設定。「『ほんの気持ちばかり』との位置付け」(同課)だった。地域経済への波及効果も薄く、返礼品調達で県が支出した費用は19年度で6万円にとどまった。

 今年7月に予定するてこ入れ策では、返礼品の単価上限を3万円に引き上げる。1人10万円程度の寄付を主に想定し、総務省が上限とする「寄付額の3割」の基準に沿って設定する。これに伴い、近江牛などの高級産品や旅行券のほか、県内一円の蔵元の地酒セットといった、単一市町ではできない返礼品メニューを検討する。

 また、集まった寄付の使途に関しても、実績に応じて統廃合するとともに、出産・子育て応援▽湖岸緑地の公園整備▽近江牛の生産支援-などを追加することで、寄付の呼び水としたい考えだ。

 県は本年度の寄付額の目標を、47都道府県の中位に当たる2千万円とし、「発射台は低いが、従来のステージを1段階上げたい」(同課)としている。