新型コロナウイルス感染の勢いが再び増し、流行の「第4波」が鮮明になりつつある。春の行楽シーズンを直撃するのは2年連続で、京都の観光業界は苦境が続く。土産物として人気の化粧品雑貨を販売する「よーじや」(京都市中京区)の國枝昂社長は昨年4月に30歳で経営トップに就任し、危機を克服するための道を模索する。(聞き手・後藤直明)

―1回目の緊急事態宣言発令からほぼ1年がたちました。どのような影響が出ていますか。

 「昨年1月は売上高が前年同月比10%増と好調に滑り出したが、2月に30%減、3月後半には一気に80%減まで落ち込んだ。4月初めから約2カ月休業し、再開後もしばらく90%減が続いた。紅葉シーズンに持ち直したが、『第3波』でまた元通りになった。いかに観光頼みだったのかを痛感する1年だった」

―インバウンド(訪日外国人客)需要も消失しました。

 「当社の売上高に占めるインバウンド消費は2016年時点で30%弱程度だった。19年には40%まで膨らんだが、売上高はほぼ横ばい。つまりインバウンドは増えたが、徐々に国内客離れが進んでいた。当時は売り上げを維持できていたため、その状況に満足してしまっていたが、外需に頼らない体質づくりがコロナ拡大以前から必要だった」

―厳しい事業環境の中でテークアウト専門のクレープ店を開業しました。

 「社内でまず『脱観光依存』を掲げたが、これは決して『脱観光』ではない。クレープ店は観光客も地元客も利用しやすい。観光事業を大事にしつつ、それ以外に収益を生み出す事業に取り組もうという……