京都府の年代別陽性判明者の割合(%)

京都府の年代別陽性判明者の割合(%)

 新型コロナウイルスの緊急事態宣言に準じる「まん延防止等重点措置」が、京都府に適用されることになった。重点措置に対し慎重な姿勢を示していた府が政府への適用要請にかじを切ったのは、若者を中心とする感染の急拡大への焦燥感だ。今後、感染の主流が重症化リスクのある高齢者へと移行する恐れがあり、府や医療関係者は危機感を募らせている。

 「医療現場への負荷が増えて救える命も救えなくなる。そういう事態をなんとしても避けるため、やむなくまん延防止等重点措置の適用を要請することにした」。9日に開いた新型コロナ対策本部会議後の記者会見で、西脇隆俊知事は硬い表情を見せた。

 およそ1週間前の1日、西脇知事は重点措置について「京都はその状況ではない」と述べたばかりだった。短期間で方針を変えざるを得なかった要因は、主に急速なカーブを描く感染者増で、一体的な都市圏を構成する大阪府や兵庫県の感染拡大も考慮された。

 感染状況を分析すると、若者の割合がこれまで以上に増えている。宣言解除後の3月1日~4月8日では感染した956人のうち、20代と30代が約44%を占め、年末年始の感染拡大「第3波」の約30%より高い。ゲストハウスを貸し切った大学生の宴会でクラスター(感染者集団)が発生するなど、飲食機会での感染が目立つ。

 一方で、4月1日以降は60代以上の感染者がじわりと増えてきている。病床の使用率も宣言解除後は10%台が続いていたが、現在は40%を超えている。

 京都府医師会の松井道宣会長は「第3波も最初に若い人が中心で、職場や家庭などに持ち込まれて高齢者に感染が広がった。そして重症化する人が増えた」と病床が逼迫(ひっぱく)した年末年始と構図の類似性を指摘する。その上で「このままだと1~2週間後には間違いなく同じ経過をたどる。今、止めないといけない」と強調する。