JR南草津駅に直結する複合商業施設「フェリエ南草津」(草津市野路1丁目)

JR南草津駅に直結する複合商業施設「フェリエ南草津」(草津市野路1丁目)

 JR南草津駅(滋賀県草津市)に直結する複合商業施設「フェリエ南草津」の専門店・飲食店街で空き店舗が全体の2割近くになったことが分かった。周辺大型商業施設との競争環境激化に加え、新型コロナウイルス感染拡大による利用客減少も影響したとみられる。好立地なのに閑散とした状況が続いており、先行きを心配する声も聞かれる。

 同駅は2019年度の一日乗降客数が約6万人と県内最多。ただコロナ禍で20年度は通勤・通学客の減少に転じたとみられる。

 市都市計画課によると、フェリエ南草津のテナントは現在、全40店舗のうち7軒が空き店舗だ。昨年は1月に旅行代理店が撤退したのを始まりに、お好み焼き店やラーメン店が相次ぎ閉店し、今年2月には看板テナントだった「アバンティブックセンター」が売上高減少で閉店に追いやられた。同社営業部の担当者は「15年の立命館大経営学部移転の影響で利用客が大きく落ち込んだ。情報理工学部移転も控え、売り上げが伸びる要素が見つからない」と撤退理由を説明する。

 一方でタピオカドリンク店や携帯電話の修理店が新たに開店する動きもあったが、現時点では他に新規出店は決まっていない。近くに住む男性(70)は「立地が良いだけで、わざわざ買いたい品を扱う店はない」と冷ややか。2児の母親(36)は「旅行代理店など、よく利用した店もあったが、最近は書店も閉まり、客が少なくなっている印象。これ以上不便にならないでほしい」と話した。

 フェリエには公共施設も入り、市は駅前のまちづくり拠点として重要視している。橋川渉市長は「空き店舗が点々としている。この状況をそのままにせず、新たな店舗の展開がなされるように信託銀行に働き掛けたい」と話している。