年の瀬が押し迫った昨年12月30日。京都市伏見区の大島病院で、看護師ら職員3人がほぼ同時に発熱など風邪のような症状を訴えた。抗原検査を行ったところ、いずれも「陽性」。ここから長い1カ月が始まった。

 大島病院は職員数約200人、病床数168床で、伏見区や宇治市などを診療エリアとする中規模病院だ。そこで今年1月28日にかけて職員25人、入院患者28人の計53人の感染者が確認された。京都府内の医療機関で発生したクラスター(感染者集団)としては最大級の規模だ。なぜこれほどまでの人数になったのか。

 同病院では昨年8月と12月上旬に入院患者と職員がそれぞれ1人感染している。だがこの時はこれ以上感染は広がらなかった。ただそれが思わぬ「油断」を生んだ。