映画「嵐電」の完成披露試写で観客と語り合う(左から)鈴木卓爾監督、井浦新さん、大西礼芳さんら=9日午後5時40分、京都市右京区・東映京都撮影所

映画「嵐電」の完成披露試写で観客と語り合う(左から)鈴木卓爾監督、井浦新さん、大西礼芳さんら=9日午後5時40分、京都市右京区・東映京都撮影所

 京都市西部を走る京福電鉄〈嵐電(らんでん)〉を舞台にした映画「嵐電」が完成し、沿線にある太秦の東映京都撮影所(右京区)で9日、披露試写があった。主演俳優の井浦新さん(44)らも駆け付け、「静けさの中に火花や命の躍動があり、寂しさを感じない作品。物語のどこをキャッチするか、いろんな見方ができるのでは」と語った。5月24日からの京都シネマ(下京区)をはじめ、全国で順次公開される。

 明治期からの歴史のある嵐電と、10代、20代、40代の男女3組の時を超えた交錯を描く。市民から寄せられた古い8ミリ映像も織り交ぜ、人々の思いを乗せて走り続ける嵐電を描き出す。

 試写にはロケなどで協力した約100人が参加。上映後、鈴木卓爾監督(52)は「ちょうど1年前の3月9日に、この撮影所でクランクアップした作品。大動脈の鉄道ではなく、生活の中にシューと入ってくるような嵐電と人々による京都でないと撮れない映画になった」とあいさつした。

 京都造形芸術大映画学科と京福電鉄、東映京都が連携して製作。撮影チームには学生約30人も交じり、一線のプロに付いて学んだ。ヒロイン役の大西礼芳さん(28)も同大学出身で「学生時代を過ごした京都で撮影でき、幸せでした」と笑顔を見せた。