遊郭建築を喫茶店に改装しようとしている政倉さん。玄関付近は屋根のような装飾や足元のタイルに飾られる(八幡市橋本)

遊郭建築を喫茶店に改装しようとしている政倉さん。玄関付近は屋根のような装飾や足元のタイルに飾られる(八幡市橋本)

欄干や欄間の透かし彫りが目を引く外観(八幡市橋本)

欄干や欄間の透かし彫りが目を引く外観(八幡市橋本)

 京都府八幡市橋本で明治時代に建てられた遊郭建築を修繕し、喫茶店に生まれ変わらせるためのクラウドファンディング(CF)が行われている。豊かな装飾が残る建物を買い取った中国出身の女性は「歴史ある建物を何とかして守りたい」と語る。

 1899年に建てられた木造2階建ての元貸座敷。近年は空き家で、解体する計画が持ち上がっていた。日本家屋に興味があり、近所の元貸座敷で昨年から旅館と漢方エステを営む政倉莉佳さん(56)は「壊してしまえば二度と建てられない」と、昨年12月に2軒目を手に入れた。

 この一帯では最古級といい、細やかな透かし彫りを施した欄間や色鮮やかなタイル、ステンドグラスなどで飾り付けられる。太い柱など「今では手に入らない良い木材を使っている」と政倉さん。

 中国茶を出す喫茶店をオープンして多くの人に見てもらおうと考えており、内装の修繕やキッチンの設置などの工事を予定している。1軒目を改修する費用は自宅を売却して捻出したが、新型コロナウイルスの影響で旅館の売り上げは伸び悩んでおり、今回はCFで500万円を募っている。

 政倉さんは「悲しい仕事の場だけれども、解体しても歴史が消えることはない。素晴らしい手仕事で作られた建物を残したい」と話す。CFは「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」で27日まで実施している。