事故現場近くで営まれた法要で焼香する遺族たち(23日午前7時51分、亀岡市篠町)

事故現場近くで営まれた法要で焼香する遺族たち(23日午前7時51分、亀岡市篠町)

 京都府亀岡市で集団登校中の児童たちの列に無免許運転の車が突っ込み、3人が死亡、7人が重軽傷を負った事故は23日、発生から9年を迎えた。事故現場である同市篠町の府道では、遺族らが法要を営み、癒えることのない悲しみを胸に事故のない社会を願った。

 午前8時前の発生時刻に合わせ、遺族たちは現場に設けた献花台に花を供え、静かな祈りをささげた。

 「今日は特に、真緒とできてしまった空白の時間の苦しさを感じさせられる一日」。事故で次女の真緒さん=当時(7)=を失った小谷真樹さん(38)は悔しさをかみしめるように語った。

 登校に付き添って亡くなった妊婦の松村幸姫さん=当時(26)=の兄中江龍生さん(37)は「9年という長い年月がたち世間に忘れ去られていると感じる」と訴え、父美則さん(57)は「いつか娘の声が聞こえる時が来ると思って今この場面に立っている」と言葉に力を込めた。

 発生から5日後に亡くなった横山奈緒さん=当時(8)=の父博史さん(46)は参列を控えたが、事前の京都新聞社の取材に応じた。9年前、きょうだい3人で桜並木をバックに撮った写真を見つめ、「奈緒の成長は止まったままだが思いは風化しない」と語った。

 事故は2012年4月23日朝、安詳小の通学路である府道で発生した。無免許で居眠り運転をしていた少年=当時(18)=は、懲役5~9年の不定期刑が確定した。