今月引退を表明した文楽人形遣いの最高峰、吉田簑助(みのすけ)さん(87)=人間国宝=が24日、大阪・国立文楽劇場で最後の舞台に臨み、6歳の時から81年間一筋に極めた舞台生活に幕を引いた。25日が千秋楽の予定だったが、新型コロナウイルスの緊急事態宣言を受け、1日前倒しとなった。昭和から令和の文楽を彩った女方の名手「文楽の華」の見納めに、観客から惜しみない拍手がわき起こった。

 劇場はコロナ対策で客数を定員の6割の450人に抑え、完売に。簑助さんは「国性爺合戦(こくせんやかっせん)」に出演し、幼い頃に生き別れた父と再会する中国の城主の妻「錦祥女(きんしょうじょ)」の人形に一心を込め、情感細やかに見せた。

 上演後、舞台に立って観客に……