新病院の模型を1年がかりで作った白須優也さん。職員や患者から好評を得た(長岡京市今里・済生会京都府病院)

新病院の模型を1年がかりで作った白須優也さん。職員や患者から好評を得た(長岡京市今里・済生会京都府病院)

親子に人気の手作り仮面ライダーベルト

親子に人気の手作り仮面ライダーベルト

 来年6月に移転開院する済生会京都府病院の新病院を細部まで再現した建築模型を、1年かけて組み立てた。京都府長岡京市の現病院に飾られ、職員や患者から好評を得ている。手掛けたのは同病院職員の白須優也さん(36)=京都市左京区。誰でも安価におもちゃを作れるように、ペーパークラフトの型紙を紹介したインターネットブログも人気だ。

 模型は病院予算で作られる予定だったが、予算削減で中止になった。「職員や患者さんのモチベーションが上がるので作らせてください」と直訴した。建築模型を作った経験はなかったが、大学生のころからペーパークラフトや製図に親しんできたので、完成までイメージできたという。

 模型は幅44センチ、高さ19センチ、奥行11センチ。平面図と立面図をもとにスチレンボードを使って300分の1サイズに再現した。難しかったのは、1ミリ単位でずれを修正しながら7階まで組み立てたことと、多くの窓の切り抜き。フロア1階分をまるごと作り直したこともあったという。

 大学生のころ、先輩がほしがっていたアニメの武器を厚紙で作ってプレゼントした。予想以上に喜ばれたことがペーパークラフトづくりの原点になった。

 2007年に始めた個人ブログ「マイラの猫と夢とペーパークラフト」で自作の仮面ライダーベルトを掲載すると、親世代から子どもにプレゼントしたいと連絡が相次いだ。これまで仮面ライダーものを中心に33種類の型紙をブログで公開し、海外を含む、のべ44万人が訪れた。型紙をダウンロードしたのは千人を超えるという。

 3歳の時に交通事故で下半身が不自由になった。記憶にないが、紙を切るリハビリを続けたという。器用な手先を生かしたものづくりが自然と生活の楽しみになったという。「ペーパークラフトに出合ったのは必然だったのかも。目に見える成果が出て、誰かを笑顔にできますから」。

 病院では電子カルテなどシステム構築を支えつつ、「紙に不可能はない」と、子どもたちが楽しめるペーパークラフトのアイデアを膨らませている。