元日から始めた連載「ゆらめく聖火」では、東京五輪・パラリンピックの光と影を描いた。国家イベントと化した大会の問題点や在り方などについて立命館大産業社会学部の権学俊(クォンハクジュン)教授(スポーツ政策論)に尋ねた。
 -連載では日本のモスクワ五輪ボイコットを含め、国家とスポーツの関わりについても考えた。
 「五輪憲章は国家間の競争を否定し、選手間の競争を明記しているが、実際は国家間の争いになってしまっている。五輪に日本代表選手を派遣するのは日本オリンピック委員会(JOC)だが、予算を差配するのは文部科学省。補助金の削減といった圧力を受けることもある。日本はスポーツの基盤が弱く、政治的に利用されることが多い。欧米ではスポーツは遊びや楽しむための文化として根付いているが、日本は教育や人格形成の側面が強い。軍隊から始まり、「体育」として学校で普及されているからだ。体罰や勝利至上主義の問題もそこから来ている」
 -2度目となる東京大会の問題点は。
 「大会を招致しようとした石原慎太郎・元東京都知事の発言に注目すると、思惑が見えてくる…