京都犯罪被害者支援センターが発行した犯罪被害者遺族の手記集「ともしび」

京都犯罪被害者支援センターが発行した犯罪被害者遺族の手記集「ともしび」

 京都犯罪被害者支援センター(京都市上京区)が犯罪被害者遺族の手記集「ともしび」を発行した。交通事故や殺人事件で子どもや配偶者を亡くした男女3人が、歳月が重なっても癒えない心情や喪失感をつづっている。担当者は「生の言葉に触れることで支援の輪が広がってほしい」と話す。

 同センターは犯罪被害者や遺族の相談に応じたり、裁判の傍聴に付き添ったりしている。当事者の置かれている状況を知ってもらおうと、手記集を毎年まとめており、今回が第7集となる。

 2018年に大津市での交通事故で妻を亡くした府内の男性は、妻の乗用車が居眠り運転のトラックに追突され炎上したため、傷みの激しい遺体と対面できなかったとし「顔を見ることも、触れることも、抱きしめて声をかけてやることもできずに、こんな悲しく、悔しい、残念な別れがあっていいものか」と嘆く。

 交通事故で大学生だった息子に先立たれて6年になる府内の女性は「時間がたてばたつほど痛みは増す。時間は何も解決しません」とした上で「見守られてお母さんが先に死にたかった。会いたい。声が聞きたい」と亡き息子を慕う。古里から離れた京都で娘を殺害された母親は、失意の中で頼りになったのは同センターと被害者支援に熱心な弁護士だったと振り返る。