<京の知恵 しあわせの食 小宮理実>

 こんにちは。料理研究家の小宮理実です。6月、水無月(みなづき)です。じめじめした季節の始まり、体調管理が大切になってきます。体の疲れを吹き飛ばす、さっぱりとしたおかずがあるとうれしいですよね。今回は、ショウガやネギ、大葉の香りをアクセントにした、気軽なおかずをご紹介します。

 この時期になるとズッキーニをよく目にするようになります。初めて見た時は、なんておしゃれな野菜なのと感激したものですが、今ではすっかり夏の定番野菜です。「ズッキーニのベーコン巻き」は、ズッキーニを輪切りではなく縦に切って塩・こしょう、片栗粉を軽くふり、ベーコンをぐるぐると巻いて焼きます。片栗粉でズッキーニの水分を閉じ込めるので、口にするとみずみずしさが広がります。大人はビールのあてに、お子さんのお弁当のおかずに、万能に対応してくれます。

 「厚揚げの薬味ネギ」は、魚焼きグリルかオーブントースターで表面をカリッと焼いた厚揚げに、炒めた白ネギとおろしショウガをのせていただく簡単な1品。この薬味ネギは、厚揚げの他にも鶏肉や白身魚に合わせてもおいしいんですよ。

 パリパリとした食感がくせになる「絹さやのつゆだく」は、千切りにした絹さやを鶏ガラスープと一緒に火を通しただけ。1品でおかずと汁物の両方の役割を果たしてくれます。

 この時期、毎年欠かさず作るのが「ミョウガの甘酢漬け」です。冷蔵庫で1カ月は持つので、まとめて作って箸休めとしていただきます。

 「ちくわとワカメのごま酢あえ」は、白ごまをすり鉢で丁寧にすることから始めます。慌ただしい日々の中で、たまにすり鉢を使うと、心が整う気がします。ちくわの塩気がちょうどよく、いくらでも食べられます。これもわが家の常備菜です。

 「しらすと大葉のオムレツ」は調味料なし。しらすの塩気と味わい、大葉の香りがあれば何もいらない、お利口な1品です。今夜の副菜にいかがでしょう。(料理講座「幸せ運ぶフクチドリ」主宰)

【2020年5月31日朝刊掲載】

ホームページ「料理研究家・小宮理実」(https://komiyarimi.com/)


◆小宮理実 こみや・りみ 1971年京都市上京区室町生まれ。おせち料理・行事食研究家。家庭で作る季節の行事食を伝えており、食育活動のほか、商品開発も手掛ける。著書「福を呼ぶ京都 食と暮らし暦」「京のおばんざい四季の味」。