詐欺被害を受けた日のことを語る夫婦(向日市内)

詐欺被害を受けた日のことを語る夫婦(向日市内)

向日町署が貸し出している通話録音機(向日市上植野町・向日町署)

向日町署が貸し出している通話録音機(向日市上植野町・向日町署)

 2021年に入って京都府警向日町署管内で特殊詐欺被害が相次いでいる。乙訓2市1町で3月末までに発生したのは7件で、検挙した人数は8人。いずれも警察官や市職員などを名乗り、キャッシュカードや通帳をだまし取る手口で、同署は被害防止へ啓発活動を強化している。

 被害7件の手口は、警察官を名乗り「口座が不正利用されている」などと電話を掛けてきたのが4件、保険金や還付員名目で市役所職員を装ったのは3件だった。被害は総額約560万円にのぼり、最高額は140万円だった。

 同署生活安全課は19年から高齢者に設置を呼び掛けている固定電話受話器の簡易型警告・自動通話録音機に加え、2月から固定電話本体に取り付ける自動通話録音装置の貸し出しを始めた。28台を用意し、残り10台となった。自動通話録音装置は着信を受けると相手に「会話内容が自動録音されます」とアナウンスが流れ、1回の通話で30分間録音できる。貸出期間は6カ月間で、署員が設置を行う。

 同署は管内の高齢者宅に録音機の貸し出しのほか、注意を促すチラシを配布したり、赤色灯を点けたパトカーを巡回させたりして注意を喚起している。「『自分は大丈夫』と思わず、怪しいと感じたらすぐに相談を」と呼び掛けている。

■着信から1時間で現金引き出し

 「警察官と言われ、信用してしまった」。特殊詐欺被害にあった長岡京市内の70代の女性が、電話が鳴ってから銀行口座から現金が引き落とされるまでの約1時間を語った。