ゴール後、観客席に手を振る福士(静岡スタジアム)

ゴール後、観客席に手を振る福士(静岡スタジアム)

 東京五輪代表選考会を兼ねた陸上の日本選手権男女1万メートルが3日、静岡県袋井市の静岡スタジアムで行われ、女子は安藤友香(27)=ワコール=が31分18秒18で2位に入り、優勝した広中璃梨佳(20)=日本郵政グループ=とともに初の五輪代表に決まった。


 アテネ五輪(2004年)から5大会連続代表を目指した福士加代子(39)=ワコール=は最下位の19位だった。

 観客席からの拍手に包まれながら、福士は先頭から2周遅れの最下位でゴールした。30分51秒81の自己記録から3分以上も遅い34分0秒53。日本の女子長距離界を長年リードしてきた39歳は「勝負にならなかったが、見守られて完走できた」。感極まったような表情を見せ、トラックとスタンドに礼をした。


 最近は「良かったころの自分との葛藤があり、走りが下手になった」。納得いく練習が積めず、1000メートル手前で早くも集団から遅れた。「レースまで怖かった。勝ちたいと思わないと怖くはない。勝負への気持ちは変わってないんだな」と胸の内を明かす。


 5000メートルでの五輪挑戦については「まだ分からない」と明言を避けつつ、「1位も、最下位も、やり残したことは無いくらい全部やったよね」。日本選手権で7度の優勝を積み重ねてきた種目を走り終え、すがすがしささえ漂わせた。