住友理工の南野高伸常務(左)から透明マスクを受け取る、あやべネットワークの野田和博代表=綾部市とよさか町・住友理工ホーステックス

住友理工の南野高伸常務(左)から透明マスクを受け取る、あやべネットワークの野田和博代表=綾部市とよさか町・住友理工ホーステックス

 京都府綾部市の聴覚障害者グループと住友理工(名古屋市)が協力し、障害者や手話通訳のための透明マスク900枚を作成した。マスクは全国の聴覚障害者関係の団体へ配布。新型コロナウイルス禍でコミュニケーションの取りづらさに悩む人たちを支援する。

 綾部市内の聴覚障害者団体や要約筆記サークルなどでつくる「あやべネットワーク」は、手作りの透明マスクを関係団体に配布してきた。不織布マスクでは口元の動きが見えず、聴覚障害者がコミュニケーションを取りづらいため、透明な素材のマスクの普及を訴えている。

 昨年6月、あやべネットワークが同社や子会社の住友理工ホーステックス(綾部市とよさか町)の助成金事業に応募したことから協力関係がスタート。団体の意見を聞きながら、住友理工の社員が手作りし、同社やサプライヤーの資材を使いながら改良を重ねた。表情で手話のニュアンスを読み取るため、鼻や頬の周りにも曇りにくい透明フィルムを採用。あご周辺には換気用の不織布を取り付けた。

 贈呈を受けたあやべネットワークの野田和博代表は「いろいろな方に協力してもらった。このマスクを広めていきたい」と伝えた。100枚は市役所や社会福祉協議会などの窓口業務に利用。北部エリアや府内の障害者団体にもそれぞれ100枚を贈る。残り600枚は全国の聴覚障害者団体などに配布する。