新型コロナウイルス感染拡大の「第4波」で厳しい状況が続く大阪府内の救命救急センターに、過酷な日々を短歌で詠む救急科専門医がいる。2月刊行の歌集「前線」(書肆侃侃房(しょしかんかんぼう))で注目の歌人、犬養楓さん(34)だ。オンラインのインタビューに応じ「現場の深刻さも、赤裸々な思いも知ってほしい」と語った。

 〈使命感で続けられる強さなく 皆辞めないから辞めないでいる〉。ニュースで医療従事者の「使命感」ばかり称賛されることに違和感があった。「責任感はあっても使命感だけでやっているわけじゃない。こういうことを思う医療者もいるんだと共感してもらえたら」

 祖母の影響で身近だった短歌を大学時代に本格的に始め、医師になっても折々に詠み続けてきた。歌集にはコロナ禍が本格化する直前の2019年末から約1年分の歌を中心に収めた。出口の見えない日々を…