<京の知恵 しあわせの食 小宮理実>

 こんにちは。料理研究家の小宮理実です。季節も大暑ですね。そろそろ梅雨が明けるでしょうか。同時に「土用」がやってきます。土用は、立春・立夏・立秋・立冬の前の、約18日間の「季節の変わり目」を指します。年に4回あります。昔の暦は日にちに干支(えと)を当てていました。土用の期間中の丑(うし)の日が「土用の丑」です。今年の立秋前(夏の土用)は、7月21日と8月2日が「土用の丑」にあたります。今回は土用に食するウナギを使った料理をメインに、手軽に作れる6品を紹介します。

 「おうちでうな丼」は、家でもおいしいうな丼が食べたいな~というときに。市販されているウナギを、アルミホイルにのせて魚焼きグリルへ。皮目は下にし、弱火で温めます。包丁を入れるとサクサク。ジューシーな音もたまりません。薄焼き卵は、切らずにそのまま二つ折りに。タレをまぶしたごはんの上にのせています。

 大好物の「うざく」はキュウリのパリパリが決め手です。針ショウガを加えて味にメリハリをつけています。「う巻き」は卵を5個使ってボリューム満点、豪華な一品です。家族から「わぁ~今日はごちそうや」と声が上がります。「ウナギの香りずし」は酢飯に大葉、ミョウガをたっぷりまぜ込み、キュウリと白ごまを加えました。

 どのウナギレシピも、ポイントはウナギに軽く火入れをすること。今の魚焼きグリルは微妙な火力調節も可能で、こんなときに便利です。香ばしいたれの味わいがお好きな方は、焼いている途中でたれをつけてください。さらにとびっきりの味わいになりますよ。

 「ウズラ卵で煮卵」は、漬け汁に酢を加えています。お酒のおつまみからお弁当のおかずまで幅広く対応。冷蔵庫で4~5日は持ちます。冷蔵庫にある野菜を刻んで気軽につくる「和風春雨炒め」には、干しシイタケの戻し汁が欠かせません。でも急ぎの場合は鶏がらスープの素を使ってスピード仕上げでどうぞ。

 夏バテ防止、栄養豊富なウナギを食べて、元気に土用を過ごしましょう。(料理講座「幸せ運ぶフクチドリ」主宰)

【2020年7月19日朝刊掲載】

ホームページ「料理研究家・小宮理実」(https://komiyarimi.com/)


◆小宮理実 こみや・りみ 1971年京都市上京区室町生まれ。おせち料理・行事食研究家。家庭で作る季節の行事食を伝えており、食育活動のほか、商品開発も手掛ける。著書「福を呼ぶ京都 食と暮らし暦」「京のおばんざい四季の味」。