賤ケ岳合戦図屏風(右隻)

賤ケ岳合戦図屏風(右隻)

 滋賀県の長浜曳山(ひきやま)祭と関わりの深い豊臣秀吉の生涯と活躍を紹介する企画展「長浜大秀吉展-春の陣」が、滋賀県長浜市の曳山博物館で開かれている。長浜城歴史博物館(公園町)が開館以来38年をかけて収集した秀吉関連の資料を展示し、戦国時代の長浜の姿をひもとく。

 曳山祭は、長浜城主となった秀吉が男児誕生の祝いとして振る舞った砂金を元に町衆が曳山を造ったとの伝承がある。さらに秀吉による長浜八幡宮(宮前町)の再興、豊臣政権樹立後に長浜町の町屋敷の年貢米を免除したことから、曳山祭の誕生と発展に影響を与えたことは間違いないとされる。

 企画展は、長浜曳山文化協会の主催で、春と秋の2回に分けて開く。春の陣は、秀吉が長浜城主になるまでと、天下統一への大きな一歩となった賤ケ岳合戦(1583年)の勝利までの資料17点を展示している。

 「賤ケ岳合戦図屏風(びょうぶ)」(18世紀)は大きさが縦112・6センチ、横275センチ。右隻にはひょうたんの馬印の下、日の丸のうちわを振る秀吉と山越しににらみ合う柴田勝家が指揮を執る様子、左隻には柴田方の大岩山砦(とりで)を攻める秀吉軍が描かれている。後に「賤ケ岳の七本槍(やり)」として知られる脇坂安治や片桐且元らの姿も見ることができる。

 ほかに、湖北を統治していた浅井氏を滅亡させた功績で、長浜城を築城した秀吉が家臣の宮田喜八郎光次に湖北の地を与えたことを伝える書状もある。賤ケ岳合戦前に弟の羽柴秀長に宛てた書状では木之本で戦いの準備を整えておくよう指示する内容が記され、合戦前夜の臨場感を伝える貴重な資料も並ぶ。

 16日まで。入館料が必要。