前乗り後ろ降り方式の導入に向け、防護柵の一部が撤去された「博物館三十三間堂前」バス停(京都市東山区)

前乗り後ろ降り方式の導入に向け、防護柵の一部が撤去された「博物館三十三間堂前」バス停(京都市東山区)

 京都市交通局は、16日の市バスのダイヤ改正に合わせ、清水寺や銀閣寺などの人気観光地周辺を通る100号系統で、運賃が先払いとなる「前乗り後ろ降り」方式を導入する。車内が混雑していてもスムーズに降車してもらう狙いで、市バスの乗降方式の変更は47年ぶり。100号系統の一部車両では、キャリーバッグなど用の荷物置き場も初めて設ける。

 前乗り後ろ降り方式は、前方ドアから乗車する時に運賃を支払い、後方のドアから降りる仕組み。2017年に実施した実験で、バス停での乗降時間の短縮につながった。後方ドアが車両中央部にあるため、前方、後方のどちらからも降車しやすいことも確認できたとしている。

 100号系統は1本当たりの乗客数が最も多いため、最初の導入路線に選んだ。市交通局は今後、観光地を通る他の8系統にも順次広げる予定で「首都圏のバスでは前乗り後ろ降り方式も多いが、導入後1カ月は主要なバス停に案内員を配置して混乱がないようにしたい」と話している。

 前乗り後ろ降り方式の導入に伴い、100号系統のバス停18カ所を改修した。停車位置が従来より後方にずれるため、点字ブロックを移設、新設したほか、歩道の防護柵の撤去や縁石の切り下げを行った。車両も改修し、車外放送のスピーカーを前方のドア付近に設けた。

 市バスは現在、全84系統で、後方のドアから乗車し、前方のドアから降車する時に運賃を支払う「後ろ乗り前降り」方式を採用している。しかし観光客の急増で、不慣れな乗客が降車に備えて前方に集まるため、利用客が降りにくくなるケースが多いことから改善を求める声が上がっていた。

 16日のダイヤ改正では、周辺でホテルの開業が相次いだバス停に停車する系統を増やすほか、夜遅くに車庫に戻る回送バスの一部を営業運転に切り替えて最終バスの運行時間を繰り下げるなど利便性を高める。